受賞作品 ※クリックで拡大
最優秀賞
優秀賞
【最優秀賞】
小学生の部 愛媛大学附属小学校 渡森瑛大 さん
中学生の部 愛媛大学附属中学校 上沖優輝 さん
一般の部 松山商業高等学校 遠山玲音 さん
【優秀賞】
小学生の部 伊台小学校 須山太陽 さん
中学生の部 道後中学校 萩原康平 さん
一般の部 松山商業高等学校 木下月菜 さん
【審査員】
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愛媛県美術教育連盟顧問 其田建一郎 先生(審査員長) 愛媛県美術館学芸課長 八木誠一 先生(副審査員長) 学校教育課美術担当指導主事 毛利美紀 先生 松山市教育委員会教育支援センター事務所長 安井晋 松山市青少年育成市民会議 三役/事務局長 |
審査員長総評
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ここ数年の応募されてくる作品の傾向をみると、世相を反映していて興味深いものがあります。コロナ禍の前の一昨年は、「ながらスマホ」や「いじめ」「ゴミのポイ捨て」などのテーマの作品が目立ちました。昨年は「マスク着用」などのコロナ関連のテーマが急増します。今年は、コロナ関連が多くありましたが、入賞した作品のテーマは、小学生では「あいさつ」「いじめ」、中学生では「動物愛護」「個人情報保護」、高校生・一般では「公共の場でのスマホ使用」「ソーシャルディスタンス」でした。結果的に多様で新鮮なテーマの作品が入賞しました。さらに、今年は高校・一般の部の「スマホ使用」のマナーをテーマにした作品はデジタルデータでの応募でした。 このポスターコンクールは、当初から、多様な表現や幅広い年齢層の応募を期待して、作品の大きさは自由とし、表現材料も自由、パソコンでの制作も可としてきました。そのような中、今年初めてデジタルでの作品が入賞しました。 最近、高校生のパソコンを使ったイラスト作品を鑑賞する機会がありました。デジタル関連のソフトの進歩によるのでしょうが、どの作品もすばらしい出来栄えでした。絵の具を使った従来の表現よりも、うまく表現できていることは明らかでした。表現の幅が限定されるのではなく、むしろ多様な表現ができるようになっているのです。ポスターを制作する場合、テーマを決めて構想を練り、色と形で表現するということは、絵の具を使ってもパソコンやスマホを使ってもまったく同じです。必要な能力も、培われる能力も同じともいえます。小中学校では一人1台のタブレットを持つようになりました。日々の授業ですでに活用されていますが、ポスター制作での活用は当たり前の時代がすぐそこに来ているように感じます。 最後に、ポスターは視覚伝達のデザインであるということについて触れます。ポスターはイラストと文字(言葉)=キャッチコピーによって成り立っています。この二つを使って何か(テーマ)を伝えることが求められています。キャッチコピーをつくる作業は国語的ですが、「はっとするような」「うーんとうなずけるような」独創的な言葉をつくり出す作業はポスター制作には不可欠です。新鮮で独創的な言葉を考えるのですが、考えた言葉が間違っていたり不適切だったりしてはいけません。このことに気を付けてポスター制作をすることは、社会のモラル・ルール・マナーを深く考えることにつながるのです。 |
審査員長 其田建一郎 |