【最優秀賞・小学生の部】
愛媛大学教育学部附属小学校 露口新夏さん
【最優秀賞・中学生の部】
愛媛大学附属中学校 上沖優輝さん
【最優秀賞・一般の部】
松山東雲高等学校 伊藤亜樹さん ※デジタル入稿作品
【優秀賞・小学生の部】
愛媛大学教育学部附属小学校 新田航平さん
【優秀賞・中学生の部】
松山市立道後中学校 萩原康平さん
【優秀賞・一般の部】
脇川芳乃さん
松山商業高等学校 澤田知花さん ※デジタル入稿作品
【審査員】
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愛媛県美術教育連盟顧問 其田建一郎 先生(審査員長) 愛媛県美術館学芸課長 八木誠一 先生(副審査員長) 学校教育課美術担当指導主事 毛利美紀 先生 松山市教育委員会教育支援センター事務所長 篠原陽三様 松山市青少年育成市民会議 三役/事務局長 |
審査員長総評
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今年も素晴らしい作品がたくさん寄せられました。応募総数は142点で、入賞は小学生の部2点、中学生の部2点、高校生を含めた一般の部3点となりました。 審査は次のような基準で行いました。①主題(テーマ)がはっきりしているか。(今回の場合はモラル・ルール・マナーに関することが主題(テーマ)になります。)②誰にでもわかりやすく表現されているか。③創造性や独創性に富んでいるか。④啓発に役立つか。⑤ポスターとして優れているか。最後に、⑥学年や年齢にふさわしい表現であるか。これらの基準で審査をしましたが、入賞作品を絞り込むことは、優れた作品が多くて大変なことでした。 今回、応募作品の中に特色ある表現がありました。一つは、写真や印刷物、特殊な紙などを貼り付けて表現するコラージュという技法が使われていたことでした。中学生の部の最優秀作品がそれにあたります。入賞しなかった作品の中にも、このコラージュを使った優れた表現が例年より多く見られました。表現の工夫をするという観点からとてもよいことです。 二つ目に、PC のソフトを使って作品づくりをしていた作品が高校生にいくつか見られました。表現のスキル、完成度が極めて高く、豊かな発想力・創造性もみられました。このPCを使った表現を可とすることは何年も前から告知していましたが、今年、クオリティーの高い数点の作品が出品されました。一般の部の最優秀と優秀の作品がそれにあたります。 パソコンのソフトを使ってもいいの、簡単にできて反則じゃないかという疑問を持つかもしれません。パソコンを使うことはポスターカラーという表現材料と技法をパソコンというツール(表現材料)とソフトの技法を使って表現していることになります。パソコンを使っても色や形などを工夫することはポスターカラーを使うことと同じです。また、作品完成のイメージを持てなければ、パソコンを使っても作品にはならないでしょう。パソコンを使ってもデザインする力は必要なのです。今後の広がりを期待しています。 次に、入賞作品について述べます。 小学生の部の最優秀作品は、発想力・表現力に優れ、「おばあさんは川で洗濯ができません」というキャッチコピーは見事です。優秀作品は、描写力のあるイラストと画面を割ったレイアウトが独創的です。 中学生の部の最優秀作品は、画面構成、コラージュ、発想力に優れ、ポスターカラーを使った表現技能も抜群です。優秀作品は、単純化された画面構成や表現で、「迷惑」という言葉がとても印象的でわかりやすくなる工夫がなされています。 一般の部の最優秀作品は、PCを使った作品ですが、画面全体から色と形で優しさを感じることができ、わかりやすく印象的で、いつまでも心に温かさを感じられます。優秀作品のうち、PC を使った作品は発想が豊かなだけでなく、構想を練り、イラストやキャッチコピーに作者の工夫が表れています。もう一つの優秀作品「ゴミは持ち帰ろう」は、とても丁寧に作品作りをしていて、おそらく 10時間や20時間はかけているのではないでしょうか。その取り組みに敬意を表します。さらに、アイデア的にも優れており、普通、このテーマならゴミがいっぱいある汚れたイメージを描きますが、浦島太郎がゴミを持ち帰っているというのが心憎いまでの発想です。 今回の講評は長々と述べましたが、『モラル・ルール・マナー』というテーマを、これほど多くの方が真剣に捉え、アイデアを練り、画面構成などの構想を練り、表現を工夫して作品作りをしていることに感動したからのことでした。このポスターコンクールは作品を創ることはもちろんですが、作品を見てテーマについて思いを寄せることも大切なことです。作品は当センターで展示されますが、一人でも多くの方が関心を持って鑑賞していただくことを期待しています。 |
審査員長 其田建一郎 |